案山子じゃあ名医になれません。

理事長 吉田 弘美

とある本に、「愚かな患者は名医をヤブ医者にし、賢い患者はヤブ医者を名医にする」とあり、こりゃあ本当に名言だと思いました。具体例を挙げてみます。

(病院や薬のハシゴをする人)
A先生から風邪薬をもらい服用したが、良くならないのでB先生へ受診。ある人からあの薬が効いたと聞き、症状が違うのに同じ薬を欲しがるなど・・・・気持ちはわかるけど、これではかえって治るものも治らなくなるのではないでしょうか。薬には各々適応があります。医師は経過を見ながら薬の量や種類を変えていくものですが、自分の体は自分が一番知っている・・・と言わんばかりに、あれこれ薬を飲みまくり、大腸に潰瘍ができて大出血し、果ては入院という事例もあります。薬害は本当に怖いものです。私もこんな経験があります。ある患者さんが、前の先生はそれをする前にこうした、その前の先生はこうだったと一処置ごとにああだ、こうだと言われたことがありました。大変やりにくかったですし、少々いらいらもしました。前の先生やその前の先生といわれても・・・・第一処置の場所も違うんじゃないでしょうか。

(自分の都合で時間外や休日に受診する人)
何日も前から自覚症状があるのに自分の都合で深夜や休日に受診する人は単に迷惑というだけではなく、医療チームのメンバーがそろわない状態なので正確な診断や処置ができません。また、こうした方は受診したことだけで満足してしまい、検査の結果を聞きにこなかったり、検査の予約すら守れない方もいます。

それでは反対に良い患者さんとはどんな方たちでしょうか。あくまでも一般論ですが・・・
(自分の信頼できる主治医を待っている人)(受診時、着脱の容易な服装をしてくる人)(元気になった結果を報告してくれる人)(自分の病歴や症状を要領よく、正確に伝えることのできる人)とは言ってみてもこれはなかなか難しいです。
いかがでしょう、それほど難しい事ではないでしょう。ほんの少しの心遣いでお互いの信頼を深め、真の意味の「患者中心の医療」が構築されるように思いませんか。医師と患者さんが心を通わせてこそ最大の治療効果が生まれてきます。

そう、やはり人と人のつながりこそ一番大事な要素だと思います。でも、こんな話はあんまり教科書には出てきません。私を例に記憶をたどると免許を取って一年くらいの間に上の先生から叩き込まれたような気がします。「叩き込まれた」という言葉を使ったのは理屈じゃあ無かったからです。なんと言ったらいいのか。そう、「掟」に近いと思います。そうした「掟」で最初に言われたのがこれです。「我々医療人がこれから相手にするのは物じゃない。切れば血の出る人間だ。そうした人対人で一番大事なのは、ここからの退職の仕方だ。最低でも一年はかけて十分患者のことを考えて不安がなるべく少なくなるように配慮して去るように」といわれました。退職する際、法律上は一月前で何ら問題はないのです。しかしここには患者に対しての配慮はありません。配慮してこそ医療人だという事でした。お前の勝手を患者に負担させるなとも言われました。これが最初の「掟」でした。

色々な考え方があります。皆さんはいかがでしょう。私はそれを聞かされた時、なるほどと思いました。そしてそんな考え方が私は好きです。当院を訪れてくださる患者さんのみならず多くの人達。ぜひ当院の職員を「名・・・」にしてください。

(白帝ニュース平成28年12月)


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